豆炭あんかを知っていますか?
豆炭あんかというのは暖房器具で豆のような形状をしています。


おばあちゃんの家で
見たことあるわよ

手間はかかるけど
最新家電にも劣らない製品なんだよ
初めて見たという方もいれば、「おじいさん、おばあさんが使っていたのを見たことがある。」または、「実家の小屋で見た。」、「映画かドラマで見た。」という方もいるのでは?
この豆炭あんか、実は今でも販売されていて、最新の暖房機器と比べると多少手間はかかりますが、機能とコストは最新機器に劣らないくらい優れものなのです。
実際に使用しているネコぷにゅの感想としては豆炭あんかの方が勝っています。
今回は豆炭あんかの紹介と使い方や事故を起こさないよう注意点などを解説します。
豆炭あんかの歴史
豆炭あんかのデビューは昭和34年、品川燃料株式会社が販売を開始したそうです。
販売開始の初年度だけで50万個近く売れたようで当時の大ヒット商品になりました。
全盛期には年間300万個も売れたらしく、そうそう壊れる製品でもない事を考えると、1人1個所持していたのではないでしょうか。「実家の物置にあった。」という方が多いのも頷けます。
当時の豆炭の値段は1個1円程度でした。
昭和40年前後の物価は現在の約半分(60年で物価がたった2倍って溜息が出ますね)として、現在の豆炭は1個10円~40円しますので、燃料の豆炭は当時と比べて大分お高くなってしまいました。

バブルが終わってから
給料はほとんど変わらないが・・・
豆炭あんかの仕組み
豆炭あんかの仕組みについて解説します。
豆炭あんかは弁当箱のような形状をしています。(何故か共通してオレンジ色です)


箱の中ってこうなってたんだ
シンプルね

シンプルだし無駄が無いんだ
誕生の時点で進化の最終系って感じ
使用方法は、
1,パッチン錠を外します。
2,開いた豆炭あんかの中心部のくぼみに、燃えている豆炭を乗せて閉じます。
3,パッチン錠を閉じます。
以上で使用可能となります。
丸い穴から見えている白い物はロックウール(石綿)で、豆炭を置いても燃えない素材です。
豆炭あんか本体の表面にはいくつか穴が開いています。
その穴から、空気(酸素)を取り込み、豆炭が燃焼する訳ですが、入る酸素量が少ないので豆炭は弱火で燃焼を続けることになります。
結果として豆炭あんかは20時間もホカホカ状態を持続します。
豆炭あんかは仕組みが単純なため、まず故障などしません。
ですが、長く使用しているとロックウールが潰れてきます。ロックウールが潰れると豆炭との間に隙間ができて危険なのでロックウールの交換が必要となります。
使用頻度にもよりますが、1年、2年では全然問題ありません。仮に4~5年使ってロックウールを交換するなら新しい豆炭あんかの購入オススメします。
燃料となる豆炭について
燃料となる豆炭について説明します。

なんか、ゆるキャラみたいな
名前でかわいいわね

ネコたんですけど何か?
豆炭というのは、石炭や木炭などの炭を結着剤で練って固めた物で、大きさ約5cm角ほどの黒い塊です。
豆のような丸みを帯びた形状をしています。

この豆炭が豆炭あんかの燃料となります。
実は豆炭が燃えると豆炭特融のツンとした少し酸っぱい匂いがします。
バーベキューで炭の代わりに使うと良いと紹介されている方もいますが、豆炭で焼くと匂いが移るのでお薦めしません。
豆炭を釜や七輪などで燃やした場合、燃やし方にもよりますが2~3時間程度で燃え尽きてしまいます。(燃焼中に表面の灰を払うと火力が強くなりますが燃焼時間は短くなります)
豆炭の種類
豆炭の種類について説明します。
豆炭は、着火剤塗られていない豆炭と着火剤の塗られている豆炭の2種類があります。
一般的な豆炭は着火剤の塗られていません。
着火しやすい豆炭は表面に着火剤が塗られています。
一般的な豆炭に着火する方法としては
1,火起こし用の鍋に入れてガスコンロで炙って着火
2,ガスコンロに網を敷きその上で豆炭を炙って着火
3,ガスバーナーで炙って着火
上記のどれかで着火させます。
家で豆炭あんかを使用する場合、1か2の方法で着火させる方が多いのではないでしょうか。
どの方法で着火する場合も5~10分炙らなければ着火しません。
この一般的な豆炭を豆炭あんかに使用した場合20時間程度燃焼します。
一方、着火剤が塗られた豆炭は、簡単に着火することができます。
「スーパーマメタン」や「マッチマメタン」という商品があり、その名の通りマッチ一本でも着火できます。(2023/02/08現在 品切れの様です)
まぁマッチ一本はオーバーですが、ライターで少し炙れば確実に着火可能です。
一部にでも着火すれば豆炭の表面全体に火が回り燃焼を開始します。
簡単に着火がができるので豆炭あんかを使用する時は非常に便利です。

着火剤が燃焼する時は火花と煙が出るから
家の中では着火するなよ
燃焼剤が塗られた豆炭を豆炭あんかに使用した場合は、10時間程しか燃焼しません。
一般的な豆炭と比べ半分の時間しか燃焼しないですし豆炭自体も割高です。
豆炭の値段
豆炭の値段についてお話します。
有名なのは「ミツウロコ」ですが、ホームセンターのコメリの豆炭が安いです。
コメリの豆炭であれば、通販でも店頭でも大体同じ値段なので、早く購入したいならお店に買いに行っても良いかと思います。
一般的な豆炭で12kg(約200個入り)で1,800円ほどで購入できます。
1個約9円です。
対して着火剤が塗られた豆炭は1.5kg(30個入り)で1,200円なので1個40円になります。
着火剤の塗られた豆炭の方が4倍ほど値段が高いです。
ですが、ネコぷにゅはあえて着火剤の塗られた豆炭をオススメします。理由は、毎日のことなので簡単なのが一番。面倒だとすぐにやらなくなるから。
少しでも節約したいなら、1シーズン使う用として一般的な豆炭12kgを1袋購入と、面倒な時用で着火剤付きの豆炭をその都度購入しても良いと思います。
豆炭あんかの性能
豆炭あんかは豆炭1つで20時間もホカホカを持続する暖房器具です。
でも、使用したことの無い方は「どれくらいホカホカなの?」という部分が一番知りたい事と思います。

そこを詳しく知りたいわ

マジであちーから
はっきり言って直接触れないほど熱くなります。
触っただけでヤケドする温度では無いのですが、本体に付属している袋に入れないと持てない程です。
始めの10分~30分はそれほど暖かさを感じません。徐々に暖かくなり、1時間もすればかなりの熱量を発するようになります。
そして、ほぼ燃焼終了まで継続します。
燃焼時間は前述の通りです。一般的な豆炭は20時間程度燃焼するのに対し着火剤の塗られた豆炭は10時間程度しか燃焼しません。
着火剤の塗られた豆炭の10時間としても、寝る2~3時間前に準備をすれば朝までホカホカは継続します。
日中、家を空ける方なら出かける前に火が消えている方が安心ですね。
豆炭あんかの使用方法
既に今までの説明で、使用方法を記述しているので少しおさらいになります。
豆炭あんかを使用する手順は、
- 豆炭あんかに付いているパッチン錠を開ける
- 豆炭あんかの中に(前日などの)使用済み豆炭があれば取り除く
- 豆炭の灰が付着していたら軽く払う
- 着火済みの豆炭を中央くぼみに置く
- 豆炭あんかを閉じパッチン錠を閉める
- 付属の袋に入れて使用する
以上、とても簡単です。
補足として、ネコぷにゅの使い方を紹介。
奇麗に掃除した豆炭あんかのくぼみに着火剤の塗られた豆炭を置き、キッチンの換気扇の下でチャッカマンを使用して豆炭に着火します。

家の中で燃やすなって
言ったのに・・・
着火剤が燃焼して豆炭の下の方へ燃え広がって行くのですが、チャッカマンの先で少し突いてコロコロさせます。
着火剤の燃焼が終了したら、燃焼時に出た火花で火事にならないか確認する意味も含めてキッチンに1~2分待機します。1~2分経過したら、豆炭あんかを閉じてキッチンから移動します。
豆炭あんかの注意点
豆炭あんかは高い熱量を長時間継続するので非常に便利です。しかし、それ故の注意点もあります。
以下に示す内容に注意して使用しなければ、ケガや重大な事故につながる恐れがあります。
- 同じ場所に長時間当てていると低温ヤケドをする危険があります。特に就寝時には気を付けなければいけません。
- 豆炭あんかは内部で豆炭が燃焼しています。テントや車内など狭い空間で使用する場合、一酸化炭素中毒にならないよう換気には十分注意してください。
- 豆炭あんかのパッチン錠や丁番が取れている、または緩んでいる状態での使用はしないでください。豆炭あんかが開いて中の豆炭が外に出て出火の原因となります。
- 豆炭あんかが熱いからといって、タオルなどで過度にくるまないでください。豆炭が不完全燃焼になったり、熱が内部に籠り危険です。
いくつか注意点を挙げてはみましたが常識的な使い方をしていれば特に問題はありません。
ですが、特に気を付けて欲しいのは一酸化炭素です。
これだけは監視ができる製品を1台持っておくと安心ですよ。
豆炭あんかの便利な使い方
豆炭あんかの使い方について、ただ湯たんぽのような使い方をしたのでは勿体ないので、便利な使い方をいくつか紹介をしたいと思います。
- 寝る前に布団を温める
最もポピュラーな使い方です。「旦那さんが豆炭あんかの準備をして奥さんの布団に入れ、奥さんが布団に入る時に旦那さんの布団に入れる」という使い方をしている方もいます。
- 家に居る時は常に豆炭あんかを抱いて過ごす
これもポピュラーな使い方です。家の暖房温度を下げても良いですし、寝る時も豆炭あんかを抱えていれば冷たい布団もすぐに暖かくなり便利ですね。
- 野外のスポーツ観戦や釣り、キャンプなどで暖を取る
これはアウトドアで使う場合の例です。肌寒い時期に外でじっとしている時は長時間発熱する豆炭あんかは最適です。豆炭あんかの上にブランケットでも掛ければ外でもこたつに入っている気分です。
- こたつの中に入れる
豆炭あんかには、同じような使い方をする豆炭コタツという製品があります。しかし、豆炭コタツを購入しなくても、豆炭あんかをコタツに入れておけば、コタツの電気を入れなくても暖かくなり節電になります。(※コタツに使用する場合はコタツ内に潜らないように注意してください。また、ネコなどのペットを飼っているお宅はペットがコタツに潜らないよう注意しなければいけません。)

- 災害時の暖房として
豆炭あんかの使い方の総まとめのような感じですね。災害時に停電した場合、エアコンやファンヒーター、電気ストーブは使用できません。反射式ストーブを持っているなら反射式ストーブで暖を取るのも構いません。しかし、いつまで続くか分からない災害時は、少しでも燃料の消費は抑えたいもの。そんな時でも豆炭あんかを使用できるなら、ストーブの火力を弱くして使用できます。
豆炭あんかを持って外で活動ができますし、豆炭を燃料としてストックしていることも安心です。
豆炭あんかの口コミ

防災用として購入。
災害時に初めて使う、だと不安なので寒い日に試運転。
スーパーマメタンと一緒に購入しており(豆炭を見るのも初めて)、チャッカマンですぐ火が付き、セットして15分ほどでホカホカしてきました。
電気がない時にこの暖かさをキープできるのはすごく安心。
大きめの災害用バッテリーもありますが、できるだけ電気は通信機器等にとっておきたいので。
見た目レトロなのもかわいい。

普段、湯たんぽ使っていましたが、「災害用」「車内泊」用に、お湯よりこちらの方がよいと判断し、購入!やはり、「準備が楽」(湯たんぽは、お湯沸かさないといけない)「暖かい(熱いくらい)」「時間が長持ち(1日ちかく持ちます。)」で、こちらの『豆炭あんか』で大正解でした。家近くの「ホームセンター」で「豆炭」も購入できるので、5Kg購入。 当分は、大丈夫。 満足です。

古き良き時代のなつかしいスタイルを残しつつ不変の形状だと思います。大きさを求めるならハクキンカイロとなりますが熱量が全く違います。シュラフの中に入れるとまさに天国です。熱すぎる時はタオルに巻いて調整するのですが寒暖差を問わず8時間以上は間違いなく暖かいので文句なしです。ただ使い方で両足の間に挟む方法がありますがこの場合は少々厚みがあるので大きすぎるように感じます。その場合は湯たんぽがベターかもしれないですね。

災害対策として購入いたしました
昔ながらの豆炭カイロ
下手すると低温やけどで大けがしますが
上手に使えば最良の防災対策グッズです

昭和日本の大発明
コスパ最高の冬の寒さ対策
自分は、着火の面倒の無いスーパー豆炭をつかってます発熱後時間は、普通のミツウロコ豆炭で約24時間、スーパー豆炭は12時間なので自分ライフスタイル等に合わせて選べばと思います、着火にかかる手間を考えたらスーパー豆炭選ぶ事になると思います。
まとめ
ネコぷにゅも豆炭あんかを使用していて、カイロや湯たんぽでは味わえない暖かさです。
使い捨てカイロだと10~24時間暖かさを持続できますが、暖かくなる面積が小さいので手を温めて次に首を温めて次に頬を温めて、と常に移動させながら使わないといけません。
熱を発する面積が豆炭あんかの方が圧倒的に大きいので温める効率も良く、断然豆炭あんかに軍配が上がります。
モバイルバッテリーを使った「使い捨てじゃないカイロ」もありますが、使い勝手は使い捨てカイロと大差ありません。
湯たんぽの場合、お湯を入れた瞬間が最高温度で後は徐々に温度が下がっていくだけです。
2~3時間毎にお湯を入れ替えるのも面倒だし、お湯の温度に気を使わないといけなかったり大変です。
電気を使って温める湯たんぽは、お湯の温度は気にしなくて良いものの、暖かさの継続時間でやはり豆炭あんかの勝利です。
対抗馬として、電熱ベストも有りですが、モバイルバッテリーを使用する点と、家のリラックスタイム中に毎日同じ電熱ベストを着用すると思うと、豆炭あんかをお薦めします。
運用コストの面を見ると、着火剤の塗られた豆炭だと1回(1個)40円ほどかかりますが、一般的な豆炭であれば10円程度で済みます。
それで暖房を止めても良いですし、もっと寒くなっても暖房温度を下げれれば、結果として節約になります。
豆炭あんかの暖かさは使った人にしか分かりません。興味のある方や迷っている方、豆炭あんかは使って間違いないので是非購入して使ってみることをお薦めします。(お風呂に入っているようなポカポカ体が温まる感じがします)

わたし冷え性だから
足が冷えるのよね

それならサンコーさんに
電熱スリッパがあるからおススメするよ


今回は豆炭で温まるって
お話でしょ
面白家電、アイデア家電のサンコーさんは下の記事で紹介しています。

ありがとうございました。

ありがとうございました。
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